TOPICS
治療が怖いあなたへ 笑気ガスについて
こんにちは。
駒込歯科クリニックです 😮
今日は笑気ガスについてです。
”笑気(しょうき)ガス”
という言葉を一度は耳にした方もいるかと思います。
または、すでに使用したことのある方もいらっしゃるかもしれません。
笑気ガスとは全身麻酔に使用される麻酔薬の一種で、”亜酸化窒素”のことです。
治療に用いるときは、亜酸化窒素と酸素を1:2もしくは1:3の比で混合したものを吸っていただきます。
この笑気ガスは無色の気体でほのかに甘い香りするのが特徴です。主に歯科恐怖症の方の治療に用います。
どんな方に使用するのか?
•歯科治療に対して恐怖心や不安がある方
•緊張しやすい方
•障害者の方
•高齢者の方
•高血圧の方
•心疾患を患ってる方
•嘔吐反射の強い方(器具を入れるとすぐえづいてしまう方)
•疼痛性ショックを起こしやすい方
笑気ガスが使えない(向かない)方
•アレルギー性鼻炎や鼻詰まりで鼻呼吸できない方
•中耳炎の方
•妊娠、授乳中の方
•呼吸器系疾患のある方(喘息、気胸)
•肺、腸閉塞のある方
•パニック障害の方
•過換気症候群の経験のある方
•てんかん既往のある方
•2ヶ月以内に眼科手術を受けられた方
笑気ガス治療の流れ
①笑気吸入装置に繋がった専用のマスクを鼻に装着します。
②鼻呼吸して笑気ガスを吸入します。
③3分〜5分ほどで効果が現れます。
④笑気ガスを吸入し続けながら治療をしていきます。
⑤必要であれば局所麻酔も併用します。
⑥治療終了後、一旦酸素を吸入します。
⑦意識がしっかり戻るまで数分間安静にします。
⑧フラフラしたり気分悪くない事を確認してご帰宅。
笑気ガスを使用した患者さんからは「ぼーっとした」や「お酒に酔った感じ」と言う感想が多く聞かれます。 全身麻酔では意識が完全に消失し、静脈内鎮静法(じょうみゃくないちんせいほう)では記憶がほぼないくらいウトウトしてしまいます。それに比べ、笑気ガスは濃度が薄いため、麻酔作用も薄く治療中の意識はあります。会話もできますし、記憶も残ります。少し頭がぼんやりして緊張が和らぎリラックスできるのが笑気ガスの特徴です。
笑気ガスの安全性
•副作用のリスクが低い
笑気には毒性がないため、笑気ガスによる副作用はほぼないと言われています。さらに血中からの排出が早いため治療後の回復が早く、体内で分解されることなくそのまま排出されます。呼吸器系、肝臓、腎臓、代謝系などに負担をかけることはありません。長時間経過観察しなくて良いのもメリットの1つです。
笑気ガスの歴史
笑気ガスの歴史は意外と古く、1772年にイギリスで発見されました。世界では約250年の歴史があります。日本で初めて笑気ガスを用いた歯科治療が行われたのは1896年です。日本でも100年以上の歴史があり、それ以来ずっと使用されています。輸入に頼っていた笑気ガスでしたが、1955年からは国内でも製造するようになりました。歯科以外でも眼科で白内障の手術だったり、濃度を変えて全身麻酔に笑気ガスを使用するなど最もポピュラーな麻酔薬です。
笑気ガスは高そうと思っていませんか?
笑気ガスは高額なのでは?と心配されてる方もいらっしゃると思います。しかし笑気ガスは保険適用なので心配しなくて大丈夫です。笑気ガスを使用しながら治療を行っても濃度と使用時間によって保険点数が決まります。 笑気ガスは大きい病院なら必ずと言って良いほどありますが、最近では一般歯科でも笑気ガスを取り扱う所が増えてきました。とにかく歯科治療が怖い・痛いのが苦手という理由で、歯医者に行くかどうか悩んで結局先延ばしにしていませんか?来院された患者さんが笑気麻酔を使ったあと、「もっと早く来れば良かった〜」とおっしゃいます。当院でも笑気麻酔は取り扱っていますのでお気軽にご相談ください。